佐渡島庸平(コルク代表)
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感情を描く天才に聞く、“創作の喜び”とは何か?
マンガとは「情報」ではなく「感情」を伝えるもの。コルクラボマンガ専科で繰り返し伝えていることだ。
マンガを描き始めたばかりの人が陥りがちなのが、「できごと」の展開ばかりに注力してしまうことだ。その結果、ものすごく説明的な感じのマンガになってしまう。
大切なのは、できごとの情報ではなく、登場人物ができごとをどう受け止め、どんな感情を抱いたか。感情の情報だ。
できごとがあって、感情は芽生える。あ
ありたい姿が明確になると、視点が自然と変わっていく
創業してから10年が過ぎ、目指す経営者像が全く変わってきたという話を、以前にnoteで書いた。
ぼくのあり方を振り返ると、チームを引っ張ろうという考えが以前は強かった。率先して先頭を走り、みんなを力強くリードしていく。率先垂範。それが経営者としても、リーダーとしても、あるべき姿だと思っていた。
でも、ぼくがコルクで目指したいのは、一人ひとりのメンバーが個性を発揮し、ぼく一人では想像もつかなかっ
AIがもたらす、健全なフィードバックの受け方
コルクの行動指針のひとつに「まきこむ」がある。
仕事の成果とは、多くの人たちの協力によって生まれる。どういう風に接すると、相手が協力したいと気持ちよく思えるか。そのことを常に意識しながら行動しようというメッセージが、この言葉には込められている。
この「まきこむ」について考える時、イソップ寓話の『北風と太陽』をよく思い出す。北風のように、力技で相手を動かそうとすると、逆に相手の心は閉じてしまう。
復讐もの以外描けない。この現実について思うこと
コルクでは「物語の力で、一人一人の世界を変える」をミッションに掲げている。では、“物語の力”とは何か?
先日、北京に出張してきた。
中国発のマンガは「国漫(グォーマン)」と呼ばれていて、基本的に紙ではなく、アプリで読まれる。そのほとんどはフルカラーで、縦スクロール読みだ。
現在、中国最大のマンガ配信プラットフォームである『快看』のユーザー数は3億人で、月間アクティブユーザー数は5,000万人