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コルク佐渡島の『好きのおすそわけ』

『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』などのマンガ・小説の編集者でありながら、ベンチャー起業の経営者でもあり、3人の息子の父親でもあるコルク代表・佐渡島庸平の思考を「おすそ分け」していくマガ… もっと読む
表では書きづらい個人的な話を含め、日々の日記、僕が取り組んでいるマンガや小説の編集の裏側、気になる… もっと詳しく
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記事一覧

繰り返しの中に見出す、満たされる喜び

ぼくにとってのマドレーヌは、チューペットだった。 プルーストによる小説『失われた時を求め…

打ち負かすのではなく、調和の道を探るとは何か

今さら語らずとも、みんな知ってることだと思うのだが、歴史は学びの宝庫だ。歴史上の人物たち…

「才能」と「能力」を分けて考える

「才能」とは果たして何だろうか。 編集者とは、新しい才能を発掘し、その才能が世の中に羽ば…

AIが発展するなかで、編集者が担うべき領域とは

AIが発展していくなかで、創作のあり方はどう変わるのか。 先日投稿した『AIを味方につける人…

「自分は何者であるか」を導く本質的な問い

「私はどこから来たのか、私は何者か、私はどこへ行くのか」 昨年末に1年の振り返りとして、…

次の世代のために、ゼロに戻す行為の尊さ

自分は次の世代に何を引き継ぎたいのか。 以前に『人生を通じて、自分は何を「引き継ぎ」たい…

自利と利他は、切っても切れない関係

近年、「利他」や「贈与」といった概念が注目を集めている。 以前に『言葉の語源を遡ると、違う景色が見えてくる』というnoteで紹介したが、日本で最初に「利他」という言葉を用いたのは、空海だそうだ。 空海は「自利利他」という言葉を使い、自分を利する「自利」と他者を利する「利他」は切っても切れない関係であり、自利こそが利他の土壌であるとすら空海は考えていたという。 自分を大切にすることが、他者を大切にする一歩となる。同時に、他者とのつながりについて考え、それを深めていくことが

「いつも締め切りに追われている」から抜け出すために

「いつも締め切りに追われている」 そんな状態から抜け出すためには、どうしたらいいのか。締…

新人が意識すべきは、より「先に」ではなく、より「奥」へ。

以前、『若いうちは、量をこなすべきは本当か?』というnoteを書いた。 量をこなして経験を積…

食で関係性を変える。そんな新連載がスタート

コルクスタジオの新作『ロケ弁の女王』が、LINEマンガで連載開始した。 チームによって質の高…

AIを味方につける人と、そうでない人の差

新しくリリースされた『Chat-GPT4』が大きな話題を集めている。 Googleの検索によって、暗記…

クリエイターにとって、「ゾーンに入る」技術とは何か

スポーツの世界でよく語られる「ゾ―ンに入る」という言葉。 日本語だと「無我」「忘我」とい…

執着を手放すための「お布施」という行為

仏教には「色即是空」という言葉がある。 すべての形あるもの、物質的なものは、その本質にお…

気にしすぎな人、だからこその”強み”とは

自分の言動が周囲からどう思われているのかが気になってしまい、心が休まらず、気疲れしてしまう。こんな風に「気にしすぎ」な性格の人が、実はマンガ家に多い。 気にしすぎな人は圧倒的に思慮深い。「気にしすぎ」とは、ある出来事に対して様々な側面から考えることができたり、他者のことを深く考え、慮ったりすることが自然とできている証拠だ。 そうした思慮深さは作家にとって何よりも大切なことであり、「気にしすぎな人ほど、作家に向いている」とすら、ぼくは考えている。 だが、この「気にしすぎ」