佐渡島庸平(コルク代表)
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次の世代のために、ゼロに戻す行為の尊さ
自分は次の世代に何を引き継ぎたいのか。
以前に『人生を通じて、自分は何を「引き継ぎ」たいか?』というnoteを書いたが、40歳を超えて、人生の折り返し地点が見えはじめた辺りから、この問いについて深く考えるようになった。
その背景のひとつに、福岡に移住してから関わっている『雲孫(うんそん)財団』の存在もあると思う。雲孫という言葉は、自分から数えて九代目の子孫を指していて、雲孫のためになる活動をコ
自利と利他は、切っても切れない関係
近年、「利他」や「贈与」といった概念が注目を集めている。
以前に『言葉の語源を遡ると、違う景色が見えてくる』というnoteで紹介したが、日本で最初に「利他」という言葉を用いたのは、空海だそうだ。
空海は「自利利他」という言葉を使い、自分を利する「自利」と他者を利する「利他」は切っても切れない関係であり、自利こそが利他の土壌であるとすら空海は考えていたという。
自分を大切にすることが、他者を大
「いつも締め切りに追われている」から抜け出すために
「いつも締め切りに追われている」
そんな状態から抜け出すためには、どうしたらいいのか。締め切りに追われて仕事をすると、余裕を失い、質の低下につながる。先手先手で進めたほうが、質を高める余裕が生まれるし、何か予想外が起きた場合も柔軟に対処することができる。
とはいえ、宿題をギリギリになってから取り掛かる人が多いように、先手先手で実行するのは言うは易し、行うは難しだ。緊急度が高いと感じる他のことに
新人が意識すべきは、より「先に」ではなく、より「奥」へ。
以前、『若いうちは、量をこなすべきは本当か?』というnoteを書いた。
量をこなして経験を積んでいけば、自然と仕事の質は上がっていく。はじめから質を上げようとじっくりやっていても、再現性は身につかない。だから、「若い時の苦労は、買ってでもせよ」と言われるのだろう。
だが、まだ実力が乏しい新人の時に、量を追求しようとオーバーワークし、鬱っぽくなってしまう人もたくさんいる。次第に、「若いうちは量を