佐渡島庸平(コルク代表)
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心理的安全性と、短文コミュニケーション
コルクでは行動指針のひとつに「さらけだす」を掲げている。
会社には多様な価値観を持った人間が集まる。良かれと思って発信したメッセージや行動が、ネガティブに受け止められたり、意図しない解釈で受け止められてしまうことがある。
他者同士が協力しあい、居心地のいい場所を築くためには、お互いの前提となるものをさらけだしていくしかない。
相手に自分の気持ちを察してもらおうとするのはやめよう。相手が自分と
密室での会話は、パワハラの温床となる
「人を育てるとは、期待しないこと」
以前、このタイトルのnoteを書いた。ぼくは、誰かを自分の望む方向に導きたくて組織を作っているのでない。一緒にやっているクリエーターも、コルクのメンバーにも、「自分にとっての幸せや成功は何か」を自分で考え、自分でそれを手に入れられるようになってほしい。
ぼくが望んでいる方向は「自立」だ。そして、相手に期待することは、その思考に逆行する行為だと考え出してる。
「私らしく」とは、本当に大切なのか?
自己啓発本の帯を見ると、「私らしく生きる」とか「自分らしく働こう」といったメッセージをよく目にする。だが、果たして、「私らしく」とは本当に大切なのか?
以前、『昔と違って、“虚無主義”に陥らない理由』というnoteにも書いたが、ここ最近のぼくは「私」を手放すことを意識している。
仏教には「色即是空」という言葉がある。すべての形あるもの、物質的なものは、その本質においてはどれも実体がなく、「空(
他人への印象なんて、どれもいい加減
他者を理解するとは、どういうことだろう?
ある人の行動が、その人の性質によるものか、環境によるものか、どうやって見分けるといいのか。
ぼくは、毎週ブログを書いているが、これすらもぼくも性質によるものか、環境によるものかわからない。
ぼくらは噂話をする。「あの人は、誰にでも優しいよね」とか「いつも気難しい」とか。その噂話は、その人へとにじり寄っているのか。全く近寄っていないのか。
他者への印
言葉の語源を遡ると、違う景色が見えてくる
思考は言葉でできている。言葉に敏感になり、言葉への解像度を高くすることは、自分の思考を深めることに繋がる。
そして、言葉への解像度を高くするには、その言葉の語源をさかのぼることが欠かせない。
そのことを改めて感じさせてくれたのが、若松英輔さんが書いた『はじめての利他学』という本だ。
おそらく「利他」というと、自分を犠牲にし、他者のために奉仕するイメージを持っている人が多いと思う。「利他」の反