佐渡島庸平(コルク代表)
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ゆっくりと動き考えることの難しさ
40歳を迎える頃から、「ゆっくり」を意識するようになった。
20代・30代の頃は、いかに早く、効率的に動けるかを追求してきた。「タイム・イズ・マネー」が原理原則の資本主義の価値観のなかでは、素早く判断し行動することは良しとされ、ぼく自身、それを疑うことはなかった。
だが、「早い」とは本当にいいことなのかと感じ、意識的に「ゆっくり」する時間を設けるようにした。そのひとつが、数年前からはじめた瞑想
日常に埋め込まれた"暗号"を、どう掘り起こすか?
編集者とは、世間がまだ気づいていない「面白い」を発見する仕事だ。
だが、「面白い」は青い鳥のようなもので、「面白い企画はないかな?」と追い求めていると、なかなか見つからない。逆に、自分が「当たり前」と思っているものに着目すると、急に見つかったりする。
以前、『つまらないが実は宝だ!』というnoteにも書いたが、ぼくがそう考えるようになったキッカケは『ドラゴン桜』だ。
1年弱の勉強で現役合格を
人生を通じて、自分は何を「引き継ぎ」たいか?
去年あたりから、「受け継ぐ」「引き継ぐ」という言葉について、よく考えるようになった。
ぼくは、新人マンガ家に「好きのおすそ分け」としてマンガを描こうと、よく伝えている。
では、「好き」とは何かと考えると、自分より先に感動した誰かがいて、その人たちが好きを深堀りし、それを僕らは受け取って、何かを好きになる。楽しみ方へのアプローチを誰も作っていないものを好きになることはない。
音楽にしても、文学
「Do」ではなく、「Be」で抱負を立てる
ぼくは「今年は〇〇をしよう」という目標を意識的に立てない。
年始に目標を立てることに、以前から心理的な抵抗感があったのだけど、なぜか自分でもわからなかった。天邪鬼すぎる性格なのかと考えたりもしていた。でも、その違和感が何のか、見えてきた。
人間の成長において具体的なビジョンを描くことが大事とよく言われるが、果たしてそうだろうか。予測不能な変化が連続する中で、ビジョンを描き過ぎることは、ビジョン