佐渡島庸平(コルク代表)
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イタリアで感じた、アーカイブに触れる価値
先週、イタリアに1週間の出張をしてきた。
福岡の糸島で活動している雲孫財団の活動の一環としてだ。滞在をコーディネートしてくれたのは、ヨーロッパで活躍してくれてるファッションデザイナー。イタリアの職人事情がよくわかる旅となった。
今回の旅の一番の目的は、ソロメオ村のクチネリの工場へ行くことだった。そこは美しくて素晴らしい場所だったのだけど、もっと心に残ったのはフィレンツェ郊外にある、ファッション
自己否定の成長から、自己肯定による成熟へ
「このままでいいのか?」「今のままでは不十分だ」と、自分で自分にダメ出しを行い、成長している自分を想像することでモチベーションを高める。
いい自己否定が大切だと、一般的に語られているし、ぼく自身もずっとそのように考えてきた。でも、「本当にそうなのだろうか?」という考えが、他人の自己否定的な努力を見ていて、感じるように最近なってきた。
このnoteでも何度か触れてきたが、『EO(Entrepre
こだわりの先にある“居心地の良さ”
ぼくの名前は「庸平」だ。
この名前は四書五経の「中庸」から取られており、極端ではなく、バランスをとり、調和をはかっていくことを願って名付けられた。「平」は、佐渡島家の男性の名前についていて、こちらもバランスを意味する。
だから、ぼくの名前は、二重にバランスをとることを願っていることになる。挑戦をしないような、日和見的な名前だと感じていて、ずっとそんなに気に入っていなかった。
しかし、ちょうど
官僚の視点で教わった、いいリーダーのあり方
先月から首相官邸で開催されている「AI戦略会議」に、有識者のひとりとして参加していた。
このAI戦略会議には、内閣府、デジタル庁、総務省、経済産業省など、様々な省庁の人たちが参加している。こんな風に官僚の人たちと議論する機会は人生においては初で、その新鮮さはいい刺激となっている。
特に、印象深く感じているのが、官僚の人たちの多方面への配慮の深さだ。色々な立場や考えの人たちがいる中で、どういう方