見出し画像

【マンガ専科本先出しnote】”伝わる””魅力ある”キャラクターの生み出し方

コルクラボマンガ専科」では、マンガを描く力をつけられるスキルやマインドをお伝えしています。今回は、マンガの魅力につながるキャラクターの作り方について、コルクラボマンガ専科の講師として登壇してくださった東京ネームタンク代表・ごとう隼平さんのお話をお伝えします。

【本講座の講師profile】
東京ネームタンク代表 ごとう隼平
マンガ家として大手出版社に通いながら、日本の商業マンガの構造を10年に渡って研究する。その成果をマンガにかかわるすべての人に広めるため、2015年、マンガ教室・研究室「東京ネームタンク」を創立。
2017年、株式会社マンガ仲間を立ち上げ、代表取締役に就任。「東京ネームタンク」において年間200本を超える作品を生みだし、多くのマンガ賞受賞作や連載作家の輩出に関わる。

◆「穴」を作ることで主人公を際立たせる

ストーリーはシンプルに言うと、2つの要素からスタートします。
それは、
①わかりやすい主人公が、
②こんな状況になっちゃって……

です。

スクリーンショット 0002-11-18 午後0.38.07

②に関しては、「ストーリーのプロットを身につけよう」ですでに説明をしているので、参考になさってください。

今回は、①の要素である「わかりやすい主人公」の作り方についてお伝えしましょう。
周知のことだと思いますが、エンターテインメントでは主人公のキャラクターが非常に重要です。魅力的なキャラクターがいるからこそ、濃いファンを獲得していくことができるのです。
マンガ家として、読者を魅了するキャラクターを作れることはすごく大事なスキルなのです。

では、魅力的な主人公を作る大事なポイントとはなにか。それは、「穴」を設計することです。
キャラクターの「穴」とは、その者が何に飢えているのか、何を追い求めているのか、何にこだわっているのか、何が欠落しているのか、ということです。

この「穴」が、キャラクターの魅力になります。そして、その「穴」は圧倒的・象徴的なものである必要があります。わかりやすい「穴」でなければ、読者に魅力を感じてもらえないからです。

作家だけは主人公のキャラクターをわかったつもりになっているのはよくあるパターンです。明確にわかる「穴」を設定しなければ、読者に響くマンガにはなりません。

強く追い求めるものがあれば、必然的に行動にも現れます。「穴」があることにより、行動に一貫性が出てくるのです。「穴」を設計することで、主人公にブレない行動を取らせることができるというメリットがあるのです。

例えば、「少年マンガ」の主人公たちは、こんな「穴」があると捉えることができます。あなたはどのような「穴」を設計しますか?

【図1】少年マンガの主人公の「穴」

図1

◆作者のグッとくるポイントも入れて具体化する

わかりやすい「穴」を設計するのと同じくらい重要なこととして、作者のグッとくるポイントもキャラクターに入れ込みましょう。
遠慮は不要です!!
制服、孤独、ヘタレ、ツンデレ、コジらせ……などなど。キャラクターの性格や性質に、グッとくるポイントを組み合わせてみましょう。そうすることで、何よりも自分が楽しみながら描くことができるからです。

例えば…、
・シブい初老の紳士
・口の悪いツンデレ妹
・孤独でコジらせた制服姿の高校生
など年齢・所属・立場・関係性などを入れていくことで一層具体化させることができます。自分がグッとくるものは何かを書き出して、その掛け合わせを何パターンもピックアップしていきましょう。

◆キャラ立てを学ぶ

わかりやすいキャラクター作りに大切なことは、「穴」を作ることだという話をしました。キャラクターは、その「穴」に基づいて行動をしたりセリフを言ったりします。
それでは、具体的に【例題】をもとに行動やセリフを考えてみましょう。

【例題】友達が大事な女の子のセリフとは?

図3

主人公はこの女の子です。この女の子の穴、追い求めているものは「友情」です。彼女の親友は亡くなってしまいました。それ以来、「私は絶対に友達を大事にするんだ」と心に誓っています。
しかし、マンガの中で「この子は友情を大事にする女の子です」と言葉で伝えるわけにはいきません。ストーリーの中で自然に端的に、この女の子の「穴」を伝えなくてはいけません。

女の子は、こちらの絵に描かれたモンスターのことを友達だと思っています。このモンスターは口の中にとげが刺さっていて、女の子はそれを抜いてあげようとしています。
でもそうとは知らない、女の子の友達が「お前、何やってんだ。あぶねーぞ!」と彼女を引っ張り出しました。そのはずみで、モンスターに刺さっていた棘が抜けました。
棘が抜けた瞬間に、彼女はどんなひとことモンスターにかけるでしょうか? 
そのひとことによって、「友達を大事にしている」というキャラ立てをしたい場合、どのような一言が有効でしょう。

この続きをみるには

この続き: 2,041文字 / 画像2枚
記事を購入する

【マンガ専科本先出しnote】”伝わる””魅力ある”キャラクターの生み出し方

佐渡島庸平(コルク代表)

500円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
佐渡島庸平(コルク代表)

購入&サポート、いつもありがとうございます!すごく嬉しいです。 サポートいただいた分を使って、僕も他の人のよかった記事にどんどんサポート返しをしています!

その反応が、自己分析のきっかけになります!
15
コルク代表・佐渡島のnoteアカウントです。noteマガジン『コルク佐渡島の好きのおすそ分け』、noteサークル『コルク佐渡島の文学を語ろう』をやってます。編集者・経営者として感じる日々の気づきや、文学作品の味わい方などを記事にしています。