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「つくり方」、「届け方」、「あり方」の新しい形に挑戦する。  『コルクインディーズ』 始動記念イベントレポ

★今回はイベントレポートです(執筆:井手桂司)

設立以来、コルクは新しい作品の「つくり方」はもちろん、新しい「届け方」も模索し続けてきました。

雑誌で連載をして単行本を出すことだけがすべてではなく、今の時代、作家だって、グッズをつくってもいいし、イベントをやってもいいし、ファンクラブを持ってもいい。作家それぞれの個性に応じた、もっともっとできることがあるはず。

そう信じるからこそ、既存の雑誌・書籍流通だけに限定しない新しい時代の「つくり方」、「届け方」、「作家のあり方」自体に挑戦していくインディペンデントなレーベル、『コルクインディーズ』を立ち上げました。

そして、コルクインディーズの始動を記念し、19年7月16日に『記念トークイベント』を開催。

コルクインディーズが目指すビジョンの説明から、レーベル所属作家6人のお披露目、ライブペインティング、サイン会などが行われ、活況のうちに終了しました。

このレポートでは、コルク代表の佐渡島庸平さんが発表したコルクインディーズのビジョンと、レーベル所属作家6人と佐渡島さんとの対談内容をお届けします!

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1.  『コルクインディーズ』が目指す未来

(以下、佐渡島さん)

僕は、出版社でずっと編集者をやっていて、『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』などの作品を担当しました。

宇宙兄弟もドラゴン桜も、はじめから単行本が売れたわけではありません。連載を続けるうちに、人気が伸び、単行本の発行部数が増えていった作品です。そんなわけで、はじめの頃は、重版がかかる度に、作家に電話をかけては、一緒に喜んでいました。

でも、重版が重なるうちに、最初の頃ほどは喜ばなくなりました。感覚が薄れていくんですね。そのうち、映像化やアニメ化の話が届いたタイミングでしか、ヒットをしている感覚が感じられなくなっていきました。

でも、「そもそも、僕らは何のために作品をつくっているんだっけ?」という原点に立ち返ると、一生懸命に作家が頭の中で考えたことを、読者に届けて、感動してもらうためなんですよね。

だから、僕らは今でも宇宙兄弟の新刊が発売されると、感想のツイートを検索して、それを全部スクリーンショットにとって作者の小山さんに送るんです。そして、読者からの感想が書かれた大量のハガキも全部渡します。

それを、小山さんは、全て目を通しているんですね。感想のハガキは全て自宅に保管していて、宇宙兄弟の続きが、なかなか描けない時とかに、そのハガキを読み返したりしているんです。

でも、それくらい読者からの声を大切にしている小山さんでも、ファンの姿を目の前で見ることは、なかなかできません。何十万部と売れている作家でも、ファンを直に感じるというは、簡単にはできないんです。

僕は、「本が売れる」というのは、作品が「ファンに届いた結果」でしかないと思っています。ファンにしっかり届いた結果、ファンの人たちが「これ、面白かったよ!」と周りの人に伝えてくれて、その作品が売れていく。

だから、僕らがやりたいことは、「ファンにしっかりと届ける」ということなんです。

今までは、「ファンに届ける」という行為は、メディアだけが担っていました。

でも、インターネットによって、時代は変わりました。個人がどんどん力を持って、直接ファンの人と繋がれるようになりました。

僕は、クリエイターにとって一番いい形は、ファンと直接繋がって、自分の描きたい作品で成功することだと思っています。

ただ、現状は、そういう仕組みが、なかなか発展していない。

そこで、作家が「インディペンデント」になる仕組み、ファンコミュニティを築きあげたいと思い、僕らは『コルクインディーズ』を立ち上げました。

インディペンデントになる。これは、メディアから独立して、ファンに伝えたいものを、自分の手で伝えられるようになるということです。それは、作家がファンから支えてもらうことで、自由に自分の描きたいものを描ける状態にも繋がります。

コルクインディーズに所属している新人作家は、はじめからネットでファンと直に繋がります。新しいやり方でゼロからスタートする作家達です。

何よりも重要なのは、僕らが支えながら、ファンコミュニテイを一緒に築いていくこと。そして、ファンとともに自分の作品を世の中に届けていくことです。

ファンコミュニティがある程度の大きさになったら、出版社と協力し合います。僕らが見つけた新人だから、一緒に我慢して頑張ってくれだと、出版社も怖くてリスクがとれません。しっかり、ファンコミュニティを育てて、リスクを減らして、出版社と協力しあう。

去年、「君たちはどう生きるか」が大ヒットしました。それには、コルクの所属作家・羽賀さんの力は大きく貢献しましたが、コルクがなにかをしたわけではありません。マガジンハウスの営業部が、最高の働きをした。大ヒットを書店で生み出すのは、出版社の長年の知見が確実に必要です。ファンコミュニティを地道に作って、その後、出版社と一緒に大ヒットを目指す。それが、僕の目指している理想です。

今日のイベントに集まっていただいた皆さんとは、こうして直接お会いし、作家が成長していく過程をともに観て、彼らの作品を広めるところまで一緒に関わってくれるような関係が築けたらと思っています。

ここにいるみんなが、コルクインディーズの作家のファンコミュニティの核になる。誕生の立会人です。

僕は、モーニング時代に、『宇宙兄弟』の小山さんと『GIANT KILLING』のツジトモのふたりを担当していました。当時、「このふたりは絶対に大物になりますよ」と周りに言い回っていた。ふたりの作品が表紙になったり、連載の中で並んでいることを夢見ていました。そして、数年後にそれが現実になったんです。

コルクインディーズの作家たちも、現段階では、フォロワーにしても、出版の実績にしても、まだ全然たいしたことはありません。

でも、数年後には、「コルクインディーズの作家たちはすごい!」と世間から言われる状態になります。僕は、そこに人生を賭けている。

その時に、皆さんが、「この作家たちが、まだ何者でもない頃から、私は知っているんだよ」と、誇らしく思えるよう、僕らは楽しみながら、努力をしていきます。

是非、『コルクインディーズ』の活動に注目してもらえたら嬉しいです。

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2. コルクインディーズ所属作家対談 

コルクインディーズ所属作家6人のお披露目を兼ねて、各作家と佐渡島さんの対談を行いました。

■やじまけんじ

やじまさん:『コッペくん』や『しんぱいいぬ』という漫画を描いている、やじまけんじです。

佐渡島さん:やじま君は、むちゃくちゃ心配性で、やじま君自体がリアルしんぱいいぬです(笑)。

やじま君は、『コッペくん』を連載するために、ここ半年間くらいネームを作っているんですが、書いてはボツにし、書いてはボツにしを、繰り返してきました。

その様子をみて、やじま君は自分の心に湧き上がってくる感情に蓋をする癖があるなと思っていました。でも最近は、やじま君が自分の感情をちゃんと伝えるようになってきて、すごくいい変化をしていると思います。

来月8月の終わりに、『コッペくん』と『しんぱいいぬ』の本を出す予定で、それに載せる書き下ろしの原稿が、ちょうど完成したところです。

ーー やじまさんが、漫画を描こうと思った原体験はなんですか?

やじまさん:僕は小学校の頃から、漫画を描くことに対して、父親から「お前、天才だな」と言われ続け、それを真に受け、特に何もせずに育ってきたんです。

それで、専門学校を卒業する頃に、「そろそろ本気で漫画を描かないとマズい」と思い、原稿用紙で漫画を描き始めたんですよ。でも、どこにも引っ掛からなくて。

そして、2回目に描いたものを出版社に持ち込んだら、担当の方がついてくれたんです。でも、「これ、全然面白くないね」といったコメントをもらうたびに、「この編集者の人、全然わかってないな」と思い、自然と出版社から足が遠のいていったんです。

それから10年くらいフリーターをしていて、30歳手前のタイミングで、「そろそろちゃんと就職をしなきゃ」と思い、CG学校に行ったら、意外と難しくて、僕には無理だと悟りました。

そしたら、今度は、友達が仕事を紹介してくれて、少し余裕ができたので、やっぱり漫画を描こうと思って…。

佐渡島さん:もうねぇ、今のコメントから伝わるように、やじま君は死ぬほどマイペースなんですよ(笑)。

僕のアドバイスも、「この人、わかってないな」という扱いを受けて、全然聞いてくれないから、大変だったよね。

やじまさん:いや、ちゃんと聞いてましたよ(苦笑)

ーー 現在手がけている作品と、将来どんな作家になりたいかを教えてください。

やじまさん:今、描いているのは『コッペくん』の長編の漫画です。書店を舞台に、ネームを何十回も描い直しています。

あまり先のことは考えられなくて、どんな作家になりたいかは、まだ固まっていません。目の前にあるものを一生懸命にやるなかで、考えていきたいと思っています。

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■月本千景

月本さん:漫画家の月本と言います。本当はこういうイベントはすごく苦手なんですが、なんとか乗り越えていきたいと思ってます。

佐渡島さん:月本さんは僕と出会う前はTwitterをもやったことがなくて、僕への漫画の持ち込みのために、Twitterアカウントを作って、DMをくれました。はじめは月本さんのTwitterアカウントが怪しい感じ満載で、「この人への返事はどうしようかな…」と正直悩んでいました(笑)。

でも、原稿を読ませてもらったら、めちゃくちゃ面白くて、「すぐに会おう!」となり、一緒にやることになりました。そこからTwitterも本格的にやってもらってます。

もともとは「ネットもやりたくない」、「人前にもでたくない」という月本さんですが、僕にやりたくないことを付き合わさながら、ちょっとずつ前に進んでいっている感じです(笑)。

ーー 月本さんが、漫画を描こうと思った原体験はなんですか?

月本さん:私が漫画家になりたいと思ったのは、高校2年生のちょうど進路を考えはじめる頃でした。なりたいと思った理由が、中学一年生からあった持病なんです。病気の頃の経験を漫画にして書けたらいいなと思ったのがキッカケです。

佐渡島さん:現在、月本さんは、そのことをエッセイ漫画で描いていますよね。

佐渡島さん:多くの漫画家を目指す人たちは、漫画を描くこと自体を楽しんで、漫画の技術から入っていくんだけど、月本さんの場合は「伝えたい」ことが、すごく明確にあって描いています。

だから、ちょっとしたエッセイ漫画でも、月本さんの感情がすごく伝わってきて、多くの人の心を揺さぶるものになっていると感じます。

ーー 最後に、現在手がけている作品と、将来どんな作家になりたいかを教えてください。

月本さん:現在、ふたつの作品を描いています。ひとつは、先ほど言った自分の持病の経験を描いたエッセイ漫画です。これはTwitter上で1話8ページくらいのボリュームで描いています。なんとか、今年中に完結させられたらと思いながら、やっています。

もうひとつは、オリジナルのストーリー漫画の新作を描いています。これは、まだ一話目しか、佐渡島さんにネームを見せられていないんですけど、今年中に5話くらいは描いていきたいと思っています。

将来的には、今描いている漫画で、たくさんの人に読んでもらえるくらいの作家になりたいと思っています。

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■ホリプー

ホリプーさん:ホリプーと言います。恋愛系の漫画を書いています。普段は、デザイナーの仕事をやりながら漫画を書いています。描いている絵のトーンから、よくホリプーは女性だと思われているんですけど、残念ながら男です(笑)。

佐渡島さん:ホリプーさんは、『ガリガリ君』の会社でデザイナーとして働いていて、広告のプランナーとしてもバリバリに活躍しているので、しっかりと打ち合わせができて話がはやい。だから、はじめて会った日に、平野啓一郎さんの小説『マチネの終わりに』のマンガ化を、ホリプーさんに挑戦してもらうことが即決まりました。

現在、映画『マチネの終わりに』が今年の11月に公開予定なので、なんとか公開前に漫画版の単行本の1巻をだそうと頑張ってくれています。

ーー ホリプーさんが、漫画を描こうと思った原体験はなんですか?

ホリプーさん:はじめて漫画を描こうと思ったのが、つい一年前です。それまでは、ただ「絵が描きたい」とか、「デザイナーになりたい」という気持ちで働いてきたんですよね。

これまでは、ずっと広告や商品のパッケージデザインという仕事だったので、所属している会社のものや、クライアントであるお客様が持っているものの価値を最大化するという仕事でした。でも、それだと自分の好き勝手にはできなくて、自分のできることで何かを始めたいと思って、ネットに自分の絵を投稿しはじめました。

そうすると、絵をただ描いているだけだと、自分の価値が最大化できないことに気づいたんです。そこには物語が必要なんじゃないかと思い、それで漫画を描き始めたんです。

漫画を描いて、読者に伝わった時の嬉しさが、めちゃくちゃ大きかったので、今ではすっかり漫画にハマりました。

佐渡島さん:ホリプーさんは、デザイナーとしての仕事で色々なことを吸収した経験があるから、漫画を描くにしても吸収力と成長力がめちゃくちゃ速いよね。

ホリプーさん:それだけで、仕事をしてきた感じなので(笑)。

佐渡島さん:だから、『マチネの終わりに』の打ち合わせをしてきても、どんどん漫画が上手くなっていて、すごいなぁと思ってる。

ホリプーさん:コルクインディーズに所属している作家が入っているFacebookグループがあるんですが、そこにみんなのネームがどんどん投稿されるから、それがすごく刺激になってますね。みんなの課題がわかって、更にその解決策までが見えるから、めちゃくちゃいい環境ですね。

佐渡島さん:そうだよね。僕は漫画家を育てるのには、編集者でなくて、同じくらいの実力の漫画家たちだと思って、みんなで切磋琢磨する環境を作りたいと思ったんだよね。みんなで、アドバイスしあうことが、みんなの成長のスピードを確実にあげているよね。

ーー 最後に将来どんな作家になりたいかを教えてください。

ホリプーさん:僕がはじめて漫画を描いたのは、『上下線のふたり』という、高校生が電車ですれ違うという恋愛漫画です。無自覚だったのですが、どうやら僕は放っておくと「恋愛もの」を描いてしまうようです(笑)。

ホリプーさん:恋愛というテーマが、自分にとってどういうものなのかを深くは理解できていないのですが、それを突き詰めて、「好きな恋愛漫画って何?」と言われた時に、ホリプーの作品と言われるようなものをひとつでも生み出していきたいと思っています。

また、もともと広告をやっているので、今までの漫画の形に囚われず、新しい漫画の形に挑戦し続ける作家になりたいと思っています。

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■おたみ

おたみさん:おたみと申します。普段は無職で、今日、はじめて青山にきました(笑)。

駅で降りたら場所が全然わからなくて、待ち合わせの時間をすぎちゃって、コルクのスタッフに連絡をしたら、「タクシーで来てくれ」と言われて、青山から青山にタクシーで移動しました。一年に一回あるかないかのタクシー移動です。

佐渡島さん:おたみさんとは、どういう風に知り合ったんでしたっけ?

おたみさん:佐渡島さんが僕のことをフォローしてくれていて、それまでの僕は可愛い娘しかフォローバックをしなかったんですけど、一番可愛い娘がきたのでフォローバックしました。

佐渡島さん:(苦笑)。おたみさんは、Twitterの投稿をみて、色々とバズっているのを見て、すごく面白い人だなと思いました。

佐渡島さん:それで、どんな人なのか会ってみたいと思ったら、リアルなおたみさんは漫画以上に面白い人でした(笑)。僕は、仕事柄、お笑い芸人とも会うんですけど、お笑い芸人よりも面白いんじゃないかと思うくらいです。

なので、おたみさんには、本人の面白さを超えるくらい面白い漫画をどんどん描いて欲しいと思って、一緒にやっています。

ーー 将来どんな作家になりたいかを教えてください。

おたみさん:そうですね。今日、僕が着ているジャケットはお父さんが買ってくれたんですよ。そして、胸ポケットのハンカチはお母さんが入れてくれて…。

なんだか、そういうのが少し恥ずかしくて。将来的には、こういうのが自分で買えるようになりたいですね。

佐渡島さん:(笑)

・・・

■つのだふむ

つのださん:つのだふむと言います。会社員を先月辞めまして、佐渡島さんについていこうと思い、コルクインディーズに参加しました。結婚した直後に、会社を辞めてしまい、崖っぷちと思いながら、頑張っています。

はじめて佐渡島さんに漫画を持ち込んだ時に、「面白いじゃん」と言ってくれて、それを真に受けて、本気で漫画家を目指そうと思いました。自分を信じて、やっていきたいです。

佐渡島さん:コルクを創業してから、いろんな新人漫画家からの持ち込みを受けてきましたが、つのだ君は、漫画版『君たちはどう生きるか』の作者・羽賀翔一君以来の衝撃でした。それで一緒にやろうと伝えました。

僕は新人漫画家には、「毎日1ページでもいいからTwitterに投稿しよう」と伝えています。漫画をTwitterにアップし続けることで、フォロワーも増えるし、マンガ家としての技術もあがります。僕もフィードバックできますし。

それで、つのだ君は、本当に毎日投稿し続けたんですよ。大抵、ほとんどの新人漫画家は、二、三週間くらいしか続かないんですけど、つのだ君は半年くらい続けました。16年間の僕の編集者人生の中でも、これだけの根性を持っている新人はなかなかいません。

なかなか思うように結果がでなかったんですけど、今すごい勢いで成長をしていて、コルクインディーズの有望株です。

ーー つのださんが、クリエーターになろうとを思った原体験はなんですか?

つのださん:家族で映画館に観にいった『ジュラシックパーク』です。

「本当に目の前に恐竜がいる!」と思いました。首長の恐竜が出てきた時に見上げる感じがあったんですよ。当時のジュラシックパークはCGだけでなく、寄りの絵の時は実物の写真を組み合わせて映像を作っていました。だから、モノ感がすごい。没入感がダントツに抜群だったんですよね。

佐渡島さん:それで、自分もクリエーターになろうと思ったの?

つのださん:そうです。だから、僕は映画監督を目指していました。でも、映画をつくるには大勢の人が必要なので、学生時代はひとりでコソコソと漫画を描いていました。漫画を描くとイジメられると思ったので。

佐渡島さん:漫画を描くことと、イジメられることは関係あるのかな(笑)。

つのださん:僕は、めちゃくちゃ関係すると思っていたんですよ!「漫画描くやつは、キモい」というのは、中学くらいのヒエラルキーとして確実にありました。やっぱり、運動ができるやつがモテるんですよ!

佐渡島さん:イジメられたネタは、つのだ君の漫画の中にも描いてあるよね。

つのださん:僕の名作漫画のひとつとして描いてあるので、是非、読んでみてください。

ーー 最後に、現在手がけている作品と、将来どんな作家になりたいかを教えてください。

つのださん:現在、『りさこのルール』という作品を描いています。昨日、ちょうど第一話が出来上がって、自信のある感じに仕上がっています。

『りさこのルール』は11月からWebで連載をはじめる予定です。それに向けて、ガンガン原稿を進めるので、連載をチェックしてもらえると嬉しいです。

そして、僕は最近Netflixにハマっていて、作業中にずっと映像を流して耳で聞いています。でも、面白い作品って、思わず顔を向けてしまったり、強いセリフを聞くと、耳で聞いてるだけなのに泣いてしまったりするんですよ。今のようにコンテンツがめちゃくちゃ多い時代でも、強い言葉やシーンは、人を惹きつけるんだなと思ったんですね。

僕も、それくらい強い力を持った作品を作れるようになって、世界中の人を惹きつける作家を目指していきたいです。

・・・

■如月新一

如月さん:コルクインディーズで唯一の小説家の如月新一といいます。小説の他にも、アプリとかゲームとかのシナリオを書いています。

佐渡島さん:如月君は、コルクラボの編集部が企画した新人賞に応募してくれて、それがきっかけで知り合いました。

とにかく文章を書くスピードが早い。いくらでもアイデアが出てくる。それで、新人賞荒らしでもあるんだよね?

如月さん:そうですね。新人賞で賞金稼ぎをしてましたね。これまでに合計で8つの新人賞をとりました。

佐渡島さん:ただ、新人賞を受賞する面白さはあるんだけど、そこから独り立ちして、ファンがついてくまでには至ってなくて、それで一緒にやっていこうとなりました。

ーー 如月さんが、小説を描き始めた原体験はなんですか?

如月さん:僕が小説を描き始めたのは、中学2年生の頃です。その時は、綿矢りさ先生や三並夏先生が、19歳とか15歳でデビューしていた時期で、若い人でも作家になっていいんだと思ったのがきっかけです。

14歳の時に最初に書いた小説が、意外とさっくりと書けたので、そのまま悩まずに書き続けている感じですね。当時は、世の中に僕の読みたい小説がないと思って、「自分で書くしかない」と思い、書いてました。

佐渡島さん:それは、どこかに投稿したの?

如月さん:してましたね。綿矢りさ先生のように、10代が小説家としてデビューできるのは文芸賞なんだと勘違いして、全然純文学ではないものを、文芸賞に送って、はねられてましたね。

佐渡島さん:すごいね。14歳で文芸賞に応募するなんて、ませてるね。

如月さん:やっぱり小説を書いたら、読んでもらいたいじゃないですか。それで、プロになりたいなぁと思っていて。

あと、個人的な話なんですが、僕には兄貴がいて、僕のことを仲間外れにして遊ぶ感じの兄貴だったんですよね(笑)。それが、すごく嫌だったんですよ。

だから、小説を描いてる人たちが、小説家としてワイワイやっているのに、僕だけ仲間外れが嫌だなぁと思って。僕も仲間に入れてくれよと。それで、プロになろうと決めましたね。

ーー 最後に、現在手がけている作品と、将来どんな作家になりたいかを教えてください。

如月さん:まずは、講談社から年末年始に発売するために現在書いているミステリー小説を、いい作品に仕上げたいと思っています。僕は悪いキャラクターが好きなので、最高に悪くてカッコいい探偵が謎を解いていく推理小説にしたいです。

あと、もうひとつは、僕が書いたくて、書きたくて、世間に発表したくて仕方なかった企画があります。それは、全人類を全員幸せにするような、僕の遺書とも呼べるような作品になる予定です。それくらいの意気込みのものを現在準備しているので、楽しみにしてもらえたらと思っています。

最後に、今後目指したい作家像ですが、僕は伊坂幸太郎さんが一番好きな作家です。そこに並べるような作家になりたいです。仙台と言えば、伊坂幸太郎。横浜と言えば如月新一。これを目指して、やっていきます。

・・・

さいごに (お知らせ)

イベントでは、所属作家の合作によるライブペインティング(ひとりずつコマを描いていって、作品を完成させる)も行いました。その仕上がりがコチラです!

また、やじまけんじさんの『コッペくん』のぬいぐるみの先行販売を行い、30体用意したコッペくんが、ほぼ売り切れました。

また、来月8月31日には「コッペくん」と「しんぱいいぬ」がコラボした『コッペくんとしんぱいいぬ』という電子書籍の発売が予定されています。

また、同日には月本千景さんの電子書籍も発売予定です!

今後、『コルクインディーズ』所属作家の情報は、コチラの公式Twitterで発信していくので、フォローをしてもらえると嬉しいです!

是非、コルクインディーズ所属作家たちを応援いただき、仲間として彼らの成長を一緒に楽しんでいけたら嬉しいです!

コルクインディーズの「これから」を、よろしくお願いします!


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佐渡島庸平/コルク代表

2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

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