どんな境遇の人でも選択肢が得られる社会へ。 乙武さんと小説『ヒゲとナプキン』について話す。
★コルクラボのイベントレポートになります。
(執筆:代 麻理子 / 写真・編集:井手 桂司)
「実現したい社会があります。それは、どんな境遇の人でも、なるべく平等な機会や選択肢が得られる社会です。境遇はくじ引きのようなもの。本人が望まずに引いたくじにより、差がつくのはおかしい」
こう語るのは、作家の乙武洋匡さん。
98年に出版された『五体不満足』の後、メディアを中心に活躍された乙武さん。現在は、車椅子の青年が歌舞伎町のホストクラブで働くという大胆な設定の『車輪の上』に続き、『ヒゲとナプキン』という小説を執筆中です。
佐渡島さんはその編集を担当しています。
乙武さんの原稿を受け取る度に、マイノリティの人たちの感情がものすごくリアルに描写されていると感動するそうです。
乙武さんは、こう言います。
「人間とは黒か白かで判断できるような存在ではないと思っています。グレー、いやもっと言えば、まだら模様なのがリアルな人間。僕だからこそできることを探し、取り組み続けたいです」
社会的マイノリティであり続けた乙武さんが、小説に取り組む理由とは、なんなのでしょうか。
コルクラボでは、乙武さんと佐渡島さんの対談を行いました。今回は、そのダイジェストをお伝えします。
【乙武洋匡(おとたけ・ひろただ)さん】1976年、東京都生まれ。大学在学中に出版した『五体不満足』がベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、教育に強い関心を抱き、新宿区教育委員会非常勤職員「子どもの生き方パートナー」、杉並区立杉並第四小学校教諭を経て、2013年2月には東京都教育委員に就任。教員時代の経験をもとに書いた初の小説『だいじょうぶ3組』は映画化され、自身も出演。続編小説『ありがとう3組』も刊行された。おもな著書に『だから、僕は学校へ行く!』、『オトことば。』、『オトタケ先生の3つの授業』など。2014年4月には、地域密着を目指すゴミ拾いNPO「グリーンバード新宿」を立ち上げ、代表に就任する。三児の父。電動車椅子で、これまで50ヵ国近くを訪問。
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