損なわれた人間が抱える荷物の重さとは?
文学の奥深さに、ひとりではまっていくのは難しい。
サウナやワインと一緒で、水先案内人に楽しみ方を習いながら、仲間と作品について語り合うことで、気づくと作品を読む解像度が上がっていく。
そこで、noteのサークル機能を利用して、文学サークル『コルク佐渡島の文学を語ろう』を、今年の2月からはじめた。
この文学サークルでは、一冊の本を決めて、感想や気づきを共有し合う「読者会」を毎月開催している。これまでの読書会で選書した本はこちら。
<3月>
<4月>
<5月>
そして、6月の読書会では、村上春樹さんが翻訳をした、ティム・オブライエンの『本当の戦争の話をしよう』について、みんなで語り合った。
村上さんと同世代で、翻訳を通じて、その存在を日本に広めたいと村上さんが思う作家であるティム・オブライエン。5月に村上春樹さんの『風の歌を聴け』を取り上げたこともあり、作品のテーマとして共通する部分も多い、この作品を今回はピックアップした。
せっかくなので、読者会で僕が話した『本当の戦争の話をしよう』の感想について、有料noteマガジン『コルク佐渡島の好きのおすそわけ』の読者に共有したいと思う。
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