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人生はリセット可能なのかもしれない

人間は生きている限り、自分からは逃れられない。「人生はゲームと違ってリセットできない」とよく言う。

でも、人生をリセットすることが、これからの時代は、可能かもしれないと、最近僕は考え出している。

VRの世界でアバターになると、現実をリセットできる。

それは、VRの世界を過大評価していると感じる人がほとんどだと思う。僕は、これから技術で世の中がどのように変化するのか、いち早く体感したいと思って、すぐに使うようにしている。「ドラゴン桜」の桜木のVtuberをしているのは、ドラゴン桜を広めたいというのと、VRによる社会の変化を理解したいという二つの目的がある。

先日、『ドラゴン桜』の桜木として、小学生の前で授業を行った。

次の日、僕はVRの中で、人は人生をリセットできる。それにハマる人がたくさんいるだろうと、実感した。

何があったのか?

上記の動画のように、仁川学院小学校でのVtuber桜木としての授業をした。Vtuberがリアルな学校で授業をするのは、世界初なはずだ。

僕は、ドラゴン桜が終わった後、色々な教育機関で講演会を行った。コルクを創業してからも講演会の依頼は多い。講演し始めた20代の頃は、毎回メモを用意し、それなりに緊張をしながら話をしていた。しかし、100回を優に超える数をこなし、講演では緊張しなくなった。どんなに会場の人数が多くても、どんなに与えられた時間が長くても、原稿を用意することはない。相手の聞きたいテーマに合わせて、いくらでも話せる自信がある。

そんな僕が、Vtuber桜木として授業をして、近年感じたことのない緊張を味わった。授業が終わった時には、「なんとか、やり終えた…」という気持ちでいっぱいだった。

僕が緊張しないのは、経験のおかげだった。佐渡島庸平としての経験はたまっている。でも、僕の中に、桜木としての経験がたまっていない。

普段の僕であれば、こんな気持ちになることはない。

今回はメモを用意したのだが、それがなければ、しどろもどろになったかもしれない。そのメモを見ないと、佐渡島庸平に戻ってしまうのだ。

この年齢になって、昔のような緊張感を味わうことになるとは夢にも思わなかった。このドキドキした気持ちが、今の僕にとってはとても新鮮で、いつのまにか失くしてしまった初々しい気持ちが蘇った。

佐渡島庸平として既に体験していることも、桜木というアバターをまとって再び体験すると、初めて経験する時の気持ちに立ち戻る。まるで、人生をリセットしたように。

ドラゴンクエストで職業を変えると、またレベルが1からになってしまう。ほんの少しだけゼロから始めるよりも強い。でも、ゼロになる。ゲームをやっている時は、同じレベルのまま、職業を変えれたらいいのに!と思っていた。でも、ドラクエの仕組みの方が、リアルなのかもしれない。

今回の体験をしたことで、VRによって、人の生き方は現在と全く違ったものになるだろうと改めて確信した。

高齢になっても、VR空間で若いアバターとして、人生をリセットして過ごすことも可能だ。アバターだって、一つとは限らない。複数持つ人も出てくるだろう。まさに、個人とは、分人の集合体になっていくのだ。そうなっていくと、人生観がどのように変わるのか、想像もできない。

Vtuber桜木は、そんな一足先の未来を知るための、僕の思考を育む良い実験の場になっている。

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佐渡島庸平/コルク代表

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2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

コメント3件

佐渡島さん個人としての体験と、Vtuberの中の人としての体験の比較がとても面白かったです!Vtuberさんとして教壇にたったとき、子供たちの顔や表情などは見ることができるのでしょうか?それとも声だけなのでしょうか?いずれにしても興味深いです!
顔とかは、別部屋のモニターごしにみたのですよ。
なるほど!では顔も見ながらやりとりができるんですね。すごい~!ニュースで映っていた子供たち、いい表情していましたね!
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