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現代の神はSNSに宿るのか?

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 先週はブータンに行ってきた。25年に一度の大法要が行われていて、それに参加をした。その大法要は第69代ジェイ・ケンポが取り仕切っていた。

 第69代? そう、ブータンの宗教のトップもチベットのダライ・ラマのように輪廻転生していくのだ。その大法要には1万を超える人が参加していて、輪廻転生を信じていた。輪廻転生を本気で信じることは馬鹿らしいことのように感じていたが、その場にいるとそれを信じないことのほうがおかしく感じ始めた。

 別の文明から現代日本にやってきたとする。その時に、紙をお金と言って信じている姿は、ブータン人が輪廻転生を信じている姿と、何か変わるところがあるだろうか?

 社会は、幻想の上に構築されている。そして、ブータン人と日本人は違う幻想を見ている。ブータン人は、韓国人、中国人よりもずっとずっと日本人に似ていた。性格も似ているように思う。ほとんどの部分が一緒だけれども、根っこで持っている幻想のタイプが違うのだとしたら、同じものをみて、同じことを本当に思っているのだろうか、というのがわからなくなった。

 良き人とは何か? 悟りとは何か? 宗教とは何か? 普段は考えないことを同行したお坊さん、経営者とたくさん雑談をした。

 そのなかで印象的だったのは、最近の中国の人たちのマナーが急激に向上しているという話だ。すべてのきっかけはアリババが始めた「芝麻信用」の影響だという。ネット上での振る舞いによって、人間的信用力が、数値で表されるサービスだ。この数値が高いと、お金を借りる時の金利が安くなるし、ウーバーのようなシェアリングサービスでいいマッチングがおきやすくなる。

 神の目を意識したり、悟りを開こうとして努力していたのと同じことが、芝麻信用のポイントを上げようとして起きる。現代人は、神を失ってしまったが、見られている感覚はSNSによって復活しているのではないか? 

 しかし、宗教が果たしていた役割とSNSが同等とは全く思えない。宗教とはなんなのか? そんなことを話し合っていたら、ゾロアスター教やジャイナ教にも興味が及び始める、そんな旅だった。


 今週も読んでくださりありがとうございました。先週はおやすみ、すみませんでした。後日、インフルエンザであったことも判明しました。(笑)

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佐渡島庸平/コルク代表

2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

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コルク代表・佐渡島庸平、noteやcakesの運営会社ピースオブケイクの代表・加藤貞顕が、その週にふれたコンテンツについて書いていきます。毎週水曜日更新(予定)!
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