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質問をして鏡になろうとする。 コーチングで学んだ大きな勘違い

現在、僕は新人漫画家と新作を作ることにもっとも精力を注いでいる。

「俺の方が、漫画のことを考えてる時間が長いよ!」と発破をかけているほどに(笑)。

新人漫画家と接する時に、編集者は教師になってしまいがちだ。マンガ技術を教えてしまう。でも、僕は教師にはなりたくないと思っている。一緒にやろうと声をかけた時点で、才能は信じている。自分で気づいて、自分で成長する力を持っている。だから、僕にとって編集者は、鏡のイメージだ。

見えるものは、自分で客観視できる。精神は、なかなか客観視できない。精神やストーリーの面白さという抽象的なものも、編集者のリアクションによって、すこしは客観視できるようになる。

教師に導かれると、将来、何か迷った時に、また導きがないと前に進めない。でも、自分で気づき解決できたなら、漫画家はそのあと、一人で進むことができる。そうすると編集者は、漫画の伴走者から、ビジネスの伴走者へとなることができる。

鏡になるとは、質問をすることだ。漫画家は、質問をきっかけに内省することで、自分で気づきを得ることができる。気づきは与えられるのではなく、自分で得ることに価値がある。

・・・

先日、半日かけてコーチングのセッションを受けた。

そして、大きな勘違いに気づいた。僕自身の自己評価と他者評価の大きなズレの原因は、質問の仕方にあった。

オープンクエッションは、自由に答えられすぎるので、プレッシャーに感じる。小さく答えれるクローズドクエッションの方が、プレッシャーが少ない。そのような知識をどこかで得た僕は、クローズドクエッションを新人漫画家に畳みかけていた。

僕は圧が強いとよく言われるけど、それと質問の仕方に関連があるとは考えていなかった。自分のブラインドになっていた。学んで身につけた質問方法なので、これでいいのだと。

クローズドクエッションは、自分の話したい方向へと誘導する人が使う会話方法だと言われて、ハッとした。

質問の形を使って、僕は教師型で新人漫画家たちと話していた。鏡を目指していると言いながら、全く違うことやり、それにずっと気づけていなかったのだ。

オープンクエッションを重ねていく。そして、新人漫画家がすぐに答えることができなくても、焦らなくいてもいいような態度で待つ。それが僕の身につけたい振る舞いだ。

今までの僕のやり方は、意図に反して、相手を僕が深く理解して、導くというものになっていた。そうではなく、相手が自分で気づき、成長する様子を見ることで、相手を深く理解する。

それが僕のやりたいことだ。

編集者として、自分が成長しなくてはいけない課題を一つ見つけることができた。そして、この課題は、経営者としても重要なものだと感じている。

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佐渡島庸平/コルク代表

2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

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サディがマネーボール読んでる!テクノロジーの進歩で、今はこの当時見ていた結果としての統計データ(打率じゃなくて出塁率や長打率、勝率や防御率じゃなくて奪三振率など)よりも、打球速度や投球回転数などなど日々進化しているよ。スカウト会議が編集会議って面白いw 「編成会議」とは言うけどね。
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