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「もう、おっさんだからさぁ」って僕が言う理由

最近「もう、おっさんだからさぁ」と言う時がある。

以前は違った。

自分を「おっさん」と見なすことは、自分の成長を止めるかなと思ってた。気持ちを若く保ち、挑戦し続けるために、自分のことをおっさんとは思わない方がいい。自分の中では、20代の時とそんなに感覚が変わっていない。だから、若い気持ちのまま行動し続けようと考えていた。

でも、最近、その僕の姿勢は、コミュニケーションの障害になっているかもしれないと考え始めた。

成功体験に囚われると言うが、それはビジネス的な成功に限らない。身の回りの人とのコミュニケーション方法も、囚われているかもしれない。

例えば、新人マンガ家との打ち合わせ。

『宇宙兄弟』の小山宙哉、『ジャイアントキリング』のツジトモと一緒に僕は成長した。当時のぼくは何者でもなく、武器は「情熱」だけだった。新人でわからないことだらけだけど、「一緒に頑張りましょう」で関係が築けた。

だが、40歳を超えたおっさんが「僕もゼロベースで頑張るから、一緒に頑張ろう!」と情熱的に語りかけても、関係は築けない。

時代は変化しても、編集者の武器は「情熱」で、それはいつまでも変わらないと思っていた。

でも、おっさんが、情熱をストレートにぶつけ合って関係を築くことは難しい。

今のぼくが、情熱を全開に新人マンガ家と接すると、相手は威圧感や変なプレッシャーを感じてしまう。同じ年齢、同じような経験値の小山さんが相手だったからこそ、いい結果が生まれた。

おっさんだったら、他人との距離感の取り方を学んでいくべきではないか。

40を超えた僕は、情熱を「外」に出すのではなく「内」にとどめ、人と接す方法を学ぶのがいいのではないか。

そのような思考が「ケア」や「聴く」について考えることに繋がってきている。

「もう、おっさんだからさぁ」という言葉は、情熱を相手にぶつけて、状況を打破しようとする自分へのブレーキとして発している。


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10月13日(火)

この日は、若新雄純さんと今度一緒に出す本の打ち合わせ。

若新さんと話すと、いつも幸せを感じる素敵な時間になる。僕が今、カフェマメヒコの井川さんや若新さんのような「友人」と呼べる人たちに恵まれていて、本当に幸せだなと思う。

上記のことに関連して、Twitterで回ってきたホリエモンの動画が、とてもよかった。

この動画の中でホリエモンが、「人間関係と健康は、国が絶対に保証できないもの。だから、この二つは自分でなんとかしなくてはならない。人間関係と健康をしっかりしていれば、いつからでもやり直せる」と言っている。

この意見に、僕も完全に同意だ。すごい名言だと思う。実際にホリエモンを近くで見ていると、人間関係をすごく大事にしているといつも思う。

多くの人は、お金を、追いかけることを最優先にする。健康は二の次にし、人間関係には、なかなか信用をもてず、お金を稼ぐことを選ぶ。お金があった方が幸せだと考えている。しかし、お金だけあっても、幸せにはなれない。

身体が健康であることは、幸せに生きる地盤であるし、人間関係がないと、孤独で辛くなる。だから僕は、人間関係と健康を大事にしながら、楽しく仕事を続けていきたいと思っている。

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コメント (1)
「かっこいい」は強さと結びついているは納得!ぼくは「かわいい」を表現することが苦手なので、ついつい「かっこいい」を目指しちゃう。だけど、それだと抑圧的になる気がしているので、対外的には「かわいい」ことを目指して、自分の中で「かっこいい」という価値基準を築きたいと思っている。

「かわいい」が支配する社会ってどうなんだろうね。
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