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誰かの物語に感動するエンタメから、「自分に感動」するエンタメへ

これまでのエンタメは、小説、漫画、スポーツ、音楽は、「カッコいい」と思える対象をファンに生み出すものだった。

ファンは、憧れの対象を見つけ、「そんな存在に自分を少しでも近づけたい」と思うことで、自分を前に進めることができる。それがエンタメの果たす大きな価値だと考え、これまで編集してきた。

そんな僕のエンタメの概念が、ぶっ壊される出来事があった。

これほどの衝撃を受けた作品体験を思い出せない。近い将来、多くのコンテンツがこの型に影響をうけるだろう。圧倒的に新しい体験だった。

まだこのタイプのエンタメは始まったばかり。まさに、リュミエール兄弟が、初めて映画を流した上映会のような衝撃があった。ここから、変わるのだ。

僕がそれほどま興奮した作品、それは、『電波少年』を手がけた土屋プロデューサーが企画・演出し、AR三兄弟の川田さんやカヤックが技術面でサポートしている『NO BOREDER』だ。今なら、すぐにチケットが予約できる。新しすぎて、宣伝ではそのことがうまく伝わっていないのだ。

NO BORDERでは、簡単な撮影で自分の3Dアバターが作成され、こんな風に他の参加者と一緒にキレッキレのダンスを踊る自分を観ることができる。

何がスゴいって、40人以上のアバターがステージで踊るのだけど、僕の視線は自分のアバターにずっと釘付けだった。アイドルグループのファンが、自分の推しメンに釘付けになるように、僕自身をずっと追い続けてしまう。

こんなに自分に釘付けになってしまうなんて、40年生きてきたが、新鮮な驚きだった(笑)。

たまたま僕のポジションがセンターだったのだが、センターで踊る自分を見て、とてつもない爽快感を覚えてしまった。誇らしい気持ちにすらなる。人生で一度もダンスの練習に興味を持ったことのない僕が、「ちょっとダンスの練習をしてみようかな」と、はじめて思うほどだ。

つまるところ、「『カッコいい』とは何か」をふまえて言うと、キレキレで踊る自分にシビれてしまったのだ。

これまでのエンタメは、カッコいい第三者を生むことで、自分を励ましたり、奮い立たせる原動力を与えてきた。一方、NO BORDERは自分のカッコいい姿を目の当たりにすることで、自分を好きになることができる。自己肯定感が高まる。この感覚は、本当にすごい。

みんなは、僕のダンスを見ても、何も思わないと思う。一人ずつ、作品の見え方が違うのだ。さらに、非常にインタラクティブなため、誰と観に行くかで面白さが変わる。すごくシンプルな劇なのに、もう一度観に行こうと思わせる。全ての回が、完全な一回性で、二度と同じものがない、完全なライブなのだ。

コルクラボでは「あなたが好きなあなたになる」というコピーを掲げているが、NO BORDERはまさに「あなたが好きなあなたになる」の実現を促すコンテンツだ。

こういうタイプのコンテンツはこれまでなかった。これからの時代、自分を好きになれるコンテンツがエンタメの中心になるかもしれない。そんな予感を感じる。

また、NO BORDERのようなコンテンツは、自分だけでなく、周囲の人間関係にも大きな影響を与える。

アバター同士が仲良くしてる様子をみると、全く知らない他の参加者に対して、とても親近感を感じることができた。友人同士で観にいったら、関係が深まるだろうし、お互いを観る目が変わる。

仮に3Dアバター同士が恋愛するコンテンツが生まれたら、きっと相手役の女性に対し、リアルでも恋愛感情を抱いてしまうだろう。

仲間内で飲んでいる時に、あまりにもおかしくて、涙が出るほど笑うと言うことがある。その感覚が、「NO BORDER」にはある。今までのコンテンツには作り出せなかった感覚だ。

コンテンツを通じて、新しい人間関係が生まれる。周囲の人間関係がリフレッシュされる。そんな風に、エンタメが、現実の人間関係に強く影響を与える時代が訪れるだろう。

他人の物語に感動するのと、自分自身や自分たちに感動するのは、エンタメとして種類が全く違う。

NO BORDERによって、僕のエンタメの概念は大きく拡張された。

是非、エンタメに関わっている人は、友達みんなで「スキャン確約チケット」をとり、NO BORDERを体験してほしい!

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佐渡島庸平(コルク代表)

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