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メッセージの曖昧さを隠す音楽

 作品は、個人から生まれる。しかし、その時代の作品をまとめてみると、やはり社会の色が濃く出ている。作家は、その社会の色を意識していない。でも、その影響を逃れることができない。

 『グレイテスト・ショーマン』を観に行った。いい映画だと思ったが、感動はしなかった。映画は、脚本、音楽、演技、美術などの総合芸術だ。でも、僕は職業柄、脚本が土台にあり、他の要素はそれを盛り上げるものとして捉える。脚本の弱さが、ずっと気になった。

 僕が観ながら考えたことは二つ。

 なぜ今、ミュージカル的な映画が増えているのだろう?

 「アナ雪」は「Let it go」、「グレテイスト・ショーマン」は「This is me」と極端な自己肯定が、作品の中心で歌によって伝えられた。努力をしない、ありのままの自分を肯定する作品がなぜ増えているのだろう?

 どちらも現在の社会の変化と関係しているように思う。

 今は、共感の時代だと言われる。

 情報が爆発して、価値観の多様化が進む中で、価値観が一致するメッセージを発することが難しい。だから、メッセージは、ぼやっとしていて、誰もが否定しない一般論になり、共感を誘うのに、音楽に頼ることになるのではないか。

 まだ僕の中で、うまく言語化できていないのだけど、音楽によって感情を揺さぶり、別のメッッセージを伝えるのは、何か違和感があって好きになれない。

 まだうまく思考しきれていないので、自己を肯定する作品が増えていることに関しては、有料部分で書くことにする。

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コルク代表・佐渡島のnoteアカウントです。noteマガジン『コルク佐渡島の好きのおすそ分け』、noteサークル『コルク佐渡島の文学を語ろう』をやってます。編集者・経営者として感じる日々の気づきや、文学作品の味わい方などを記事にしています。