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自分の人生のストーリーに『コレドナ感』を!

僕はよく「ストーリーが人を救う」と言う。

救う時のパターンは、2つ。現実逃避を助ける逃げ込める場所としてのストーリー。もうひとつは、身に纏うことができるストーリーだ。

身に纏うとはどういうことか? そのようなストーリーには、共通する要素がある。

『コレドナ感』だ。

マンガ家を育成する『コルクラボマンガ専科』で、講師をお願いしている東京ネームタンクのごとうさんが教えてくれた言葉だ。

コレドナ感とは、「コレ、どーなっちゃうの感」の略。

「コレドナ感」は、物語を先に進める力がある。読者であれば、先が読みたくてたまらなくなるし、身に纏えば、先に進むために行動する気持ちを与えてくれる。ヒット作品には、物語の序盤に「コレドナ感」が必ず入っている。

『名探偵コナン』であれば、小学生の姿になってしまった天才探偵はどうなるのか!? 『進撃の巨人』であれば、超大型巨人が壁を破壊し、主人公を食べてしまう。この世界はどうなるのか!?

よくビジネスでも、「自社のプロダクトやサービスをストーリーとして語れ」と言われる。ストーリーとして語っているはずなのに、全くうまくいかない。それは、「コレドナ感」が全くないから、続きを聞きたくならないのだ。聞いたストーリーの続きを体験するために、商品を買おうとならない。「コレドナ感」があれば、商品が欲しくなる。

では、ストーリーを自分の身に纏うとはどういうことか?

自分を語る時に、必ずそこには過去があり、現在があり、未来がある。その3つを合わせて語るとストーリーになる。

では、そのストーリーの中に「コレドナ感」があるか?

独立したばかりの頃の僕は、どんなストーリーを語っていたか。

「元出版業界でヒット作を出していた。(過去)変化の時代だからコルクを創業した。(現在)出版業界でデジタル革命を成功させたい。(未来)」と、自分のストーリーを話していた。

ストーリーにはなっている。多くの人が共感してくれた。ただ、今振り返ると、多くの人にとっては、出版業界でデジタル革命がするかどうかは自分の生活に関わらないし、応援の仕方もわからない距離の遠いストーリだ。「コレドナ感」がない。成功したら、「Newspicksでその話を聞かせてもらおうか」くらいの気持ちにしかならない。

出版業界でデジタル革命を成し遂げたい。この思いは変わっていない。でも、身に纏うストーリーを変えた。

「出版業界でヒット作を出した。(過去)宇宙兄弟が始まったのは10年前。新しい連載のヒット作を生み出していない。(現在)経営者として、社員がヒット作を作るのではなく、SNS上でヒット作を安定的に生み出す編集者になるために、新人マンガ家たちとゼロから再挑戦する。そのために、縦スクロール、オールカラーのマンガで世界で同時に流行ることを目指す!(未来)」

以前のストーリーだと、外から見ると、僕がうまくいっているかどうか、わからない。今の新人とのストーリーだと、うまく進んでいるかどうかは一目瞭然だ。

先日、Instagramに行き、マンガ家のみんなとイベントを行った。その様子は、SNSでアップしている。

僕の大半の時間は、コルクに所属する新人マンガ家たちとの作品づくりに費やしている。新人のみんなには、作品をTwitterやInstagramにどんどんアップして、まずはフォロワーを増やそうと話しているが、まだまだフォロワーが少ない。

来年からは、連載を始めるマンガ家が何人もいる。そのマンガ家たちのフォロワーは本当に増えていくのか?

僕は過去の栄光に浸って、業界にコメントをしているおっさんなのか。それとも、本当に画期的な作品を世に送り出し続ける編集者なのか。そして、そのような会社を作り上げることができる経営者なのか。

このストーリーを身に纏ってから、「よし、やってやるぞ!」って気持ちに僕もなりやすくなった。

コルクインディーズのプロジェクトは本当に多くの人から応援してもらっている。今回のインスタのイベントもそうだが、コルクインディーズの作品をプッシュしてくれている書店員さんなど、いろんな人からパワーをもらっていて、それが自分のやる気になっていると感じている。

「コレドナ感」を自分の身に纏う。

初めは怖いかもしれない。先がどうなるか分からないから。でも、他人に押し付けられた予想のできない未来より、自分で選んだどうなるか分からない未来を生きる方がずっと楽しい。

「コレドナ感」を身に纏うのは、人生の主体を、他者から自分に取り戻す行為でもある。自分の人生をコレドナ感のあるストーリーとして語り直す。ぜひ、みんなもやってみて欲しい。

『#コレドナ感のある人生』でnoteで投稿しあってみるのはどうだろう。


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